HSV色空間
HSV色空間とは?
また、HSVは「HSB色空間」とも呼ばれています。
HSVとHSLの違い
ぱっと見よく似ていますが、彩度を低下させた時にHSVは赤緑青のうち最も強い色に収束していくのに対して、HSLは最も強い色と最も弱い色の中間に収束していくという明確な違いがあります。
両者を混同すると、まったく別の色になってしまったりするので注意してください。
■ [関連項目] HSL色空間とは
HSVの利点
一方、HSVでは色を「鮮やかさ」「明るさ」といった直感的にわかりやすい方法で表現しているため、「この色を明るくしたい・暗くしたい」「色を薄くしたい・濃くしたい」といった感覚的な調整が簡単にできます。
HSVを構成する要素の解説
色相
色が環状に並んでいるため、0°~360°の範囲の値で表されることが多いです。
色相の値が何色になるかは下記のとおりです。
0° ← | → 360° |
色相 | RGBで色を表現した場合 | |
0° | R:255 G:0 B:0 | |
0~60 | R:255 B:0 で固定、Gが0から255へ増加していく | |
60° | R:255 G:255 B:0 | |
60~120 | G:255 B:0で固定、Rが255から0へ減少していく | |
120° | R:0 G:255 B:0 | |
120~180 | R:0 G:255で固定、Bが0から255へ増加していく | |
180° | R:0 G:255 B:255 | |
180~240 | R:0 B:255で固定、Gが255から0へ減少していく | |
240° | R:0 G:0 B:255 | |
240~300 | G:0 B:255で固定、Rが0から255へ増加していく | |
300° | R:255 G:0 B:255 | |
300~360 | R:255 G:0で固定、Bが255から0へ減少していく | |
360° | R:255 G:0 B:0 |
彩度
100%が最も鮮やかで、彩度の減少に合わせて色が薄くなっていき、0%になると灰色になってしまいます。
0% ← | → 100% |
HSV色空間の場合、彩度が低下すると赤緑青のうち最も強い成分に向かって収束していきます。
明度
100%が最も明るく、明度の減少に合わせて暗くなっていき、0%で真っ黒になります。
0% ← | → 100% |
HSV色空間の場合、赤緑青の成分のうちどれか1つが最大になった段階で明度100%となるため、赤色RGB(255,0,0)と白色RGB(255,255,255)は同じ明度100%となります。
そのため明度の調整だけでは赤色RGB(255,0,0)からさらに明るくすることができず、彩度の調整が必要になってしまいます。
この点を改良したのが「HSL色空間」です。
関連コンテンツ
色の表現法である「RGB」と「HSV」を相互変換するツールと変換計算式の解説。